後からでも、お盆らしい気分になりたい人に観てほしいアニメを紹介します。
2021年夏。2020年もそうでしたが、
お盆だけど帰省しなかった方も多いですよね。
それでなくても、現代という時代では、
例年、せっかくのお盆だけど、
お盆らしいことしなかった、みたいなことも、
ありがちだったりしますよね。
ご先祖や亡くなった人を想うお盆の風習は、
とても日本らしい、美しく優しい習慣なので、
そういった雰囲気を大切にしていきたいところ。
そこで今回は、お盆にふさわしいアニメ作品を紹介します。
新しいものや、もはや定番となっているものなども含まれます。
今年のお盆は何もしなかったな、という方も、
ここで紹介するアニメ作品を通して、日本のよき風習の空気感を味わってください。
お盆に観たいアニメとは?
まずは、「お盆に観たいアニメってそもそも何?」というところをきっちりと定義しておきましょう。
お盆といえば、
- 帰省や実家・田舎に帰る
- ご先祖の霊への感謝/供養
- 亡くなった故人を偲ぶ
といったイメージがありますね。
現代では、夏という季節は、暑いビル街・オフィスといった印象も強いですが、
お盆に帰省することで、都会よりも豊かな自然の中で過ごせるご家庭も多いでしょう。
また、ご先祖に感謝するというのは、田舎の大家族で皆でするイメージがあります。
田舎だったり、昔ながらの懐かしい町/村だったりで、
自然に囲まれながら過ごす、それも、家族とか仲間などで。
それも、早く亡くなってしまったご家族や友人のことを想いながら。
こういった条件がいくつか満たされていると、
お盆らしいアニメと言えると思われます。
お盆に観たいアニメ:「転スラ日記」
まずは比較的新しい2021年のアニメとして、
「転スラ日記」を、お盆にふさわしい作品として紹介します。
「転スラ日記」は、「転生したらスライムだった件」(通称:転スラ)のスピンオフ作品です。
「転生したらスライムだった件」にはバトルシーンなどもある一方で、
「転スラ日記」はほのぼのとした日常の場面を描く作品となっています。
「転生したらスライムだった件」とは?
「転スラ」は、いわゆる異世界物の作品で、
若くして非業の死を遂げてしまった社会人・三上悟 (みかみさとる)が、
異世界でスライムとして生まれ変わって活躍する、というお話です。
転生先の異世界はファンタジー的な世界観で、
ドラゴンとかゴブリンとか、色々な生き物が登場してきます。
スライムに生まれ変わってからの三上は、「リムル・テンペスト」という名前で、
リムルはやがて人間の姿にもなれるようになります。
リムルは、丸いスライム姿も可愛らしいし、
人間の姿は、同じ日本から異世界にやってきた、
「シズエイザワ 」という女性の姿をベースにしたもので、
スライム姿とはまた違った可愛さがあります。
リムルは転生した当初は洞窟にいて、スキルや魔力を高めました。
とても強いので、ゴブリンたちにリスペクトされ、
やがて「ジュラテンペスト」という国をつくります。
このジュラの国で自然を開発し村興し・町づくりをしていき、
自然の豊かさを保ちつつ、街も開発していきました。
スピンオフアニメ「転スラ」では、こうして開発された国に、
日本らしい季節の行事や食事などを取り入れていく様子が描かれています。
転スラ日記のお盆エピソード
「転スラ」でのリムルは、亡くなってしまったシズエイザワ、
通称「シズさん」の意思を継ぎ、シズさんの「生徒」たちに教育をしにいっています。
このように、亡くなったシズエイザワのことを、
リムルはとてもリスペクトして大切に想っているようです。
また、シズさんには冒険者としての仲間もいて、頼りにされていました。
転スラ日記では、シズさんの魂がお盆に帰ってきたり、
元仲間たちがシズさんの思い出に浸ったりするシーンがあります。
故人の残された者への想いや、残された者が故人を偲ぶ様子など、
ファンタジー的な異世界という舞台ではあっても、
まさにお盆にふさわしいエピソードとなっています。
異世界なのに日本的な季節感が感じられるのは、
リムルが日本の食べ物・飲み物や風物詩(スイカ・麦茶・風鈴などなど)を、
積極的に導入していったおかげもあります。
リムル自身、前世では理不尽に命を落とした人間でしたが、
生まれ変わってからリーダーとなって人々に慕われ役に立つようになって、
とても楽しそうに過ごしていて、そういった点でも癒される作品となっています。
お盆に観たいアニメ:「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」
もやは定番というべき作品ですが、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」を紹介します。
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」とは
主人公は、不登校の高校生・宿海仁太(やどみじんた)です。
この作品は、仁太が学校に行かずにゲームをしているシーンから始まります。
仁太を「じんたん」(小学生の頃のあだ名)と呼ぶ少女が話しかけるものの、
ひたすら無視し続けるという、ちょっと不思議な状況です。
かつての「じんたん」は、仲のいい友人たちと、
「超平和バスターズ」というチームを結成し、
リーダーになるなど、快活な少年でした。
そんな仁太が、暗い性格になってしまった原因も、
小学生のときの出来事にあるようで、
当時の友人たちも、昔ほどは仲良くなくなっていて、
仁太と同じように、心に何らかの暗い影を落としているようです。
「あの花」がお盆にふさわしい理由
ここからは、若干のネタバレを含みます。
仁太が暗くなってしまった原因の一つは、
「超平和バスターズ」の一員でもあった「めんま」という少女が、
事故で亡くなってしまったからでした。
超平和バスターズの少年少女たちも、
仁太や「めんま」を巡って複雑な感情を持っていて、
関係性がこじれたまま、それぞれに現実逃避していて、
お互いと向き合うことができないでいました。
冒頭のシーンの少女は、仁太だけに見える「めんま」の幽霊で、
仁太自身は最初、幻覚だと思っています。
やがて、めんまの残した未練を叶えることで、成仏できるはずという考えに至り、
少しずつかつての仲間たちを巻き込み、共同で何かをするようになります。
果たしてめんまは成仏できたのか、
残した想いとは何だったのか、
仲間たちは仲直りできたのか?
見始めると世界観に一気に引っ込まれる作品となっています。
お盆に観たいアニメ:3月のライオン
「3月のライオン」は実はお盆にふさわしいアニメなのですが、
ご存知でしたか?
「3月のライオン」とは
「ハチミツとクローバー」の作者・羽海野チカ(うみのちか)先生
による漫画が原作のアニメ「3月のライオン」。
将棋のプロ棋士・桐山零(きりやまれい)が主人公の将棋漫画です。
将棋のプロですが、まだ10代で、高校生でもあります。
ただの将棋漫画ではなくて、
プロ将棋の厳しい世界に挑む主人公が、
お菓子屋さんの3人の孫娘たち(川本家の3姉妹)と交流していく様子が描かれた作品です。
桐山零は幼くして家族を失い、父と仲のよかったプロ棋士の家に引き取られ、
義理の家族とともに暮らしていましたが、
同じく将棋を父から教わった義理の姉・弟はプロを断念したのに対して、
零だけが順調にプロ入りしてしまったので、
関係性がかなり悪く、家を出て一人暮らしを始めた零はいつも孤独感を抱えて生きています。
これに対して、時折お世話になっている川本家は、
両親のいない家庭ではありますが、
お菓子職人のおじいさんもよく夕食にくるし、
温かい家庭で、零の勝負の世界の厳しさや生い立ちゆえの孤独を癒していきます。
「3月のライオン」のお盆エピソード
3月のライオンでお盆のシーンが描かれるのは、
物語のかなり序盤になります。
街で買い物をしていた桐山零が、偶然にも3姉妹と店で遭遇します。
そのまま夕食に招かれて、「迎え盆」の火をたきます。
この日が、お盆の初日だったのですね。
川本家の皆の家族を亡くした悲しみを感じ、
自分が家族を亡くした頃のことを思い出そうとする桐山くん。
この時点でもかなりの名シーンといえます。
後日、桐山くんは、「3月のライオン」屈指の人気キャラの
二階堂晴信(CV岡本信彦さん)と対局します。
その夜、約束通り、川本家にいきます。
夕食の後、「送り盆」の火をたきました。
ご先祖を見送るこの儀式が終わると、
桐山くんより少し年下の次女・ひなた(CV花澤香菜さん)が、
ふと出かけていきます。
後を追う桐山くん。
いつも笑顔のひなちゃんが、他の家族にも見せない悲しみを見せます。
桐山くんは、自身との悲しみ方の違いを対比しつつ、
ひなたのそばに寄り添います。
お盆や夏の季節に感じられるような感傷がよく表現されていると思いますし、
お盆という風習についても説明があるので、まさにお盆にふさわしい作品ですね。
このお盆のエピソードは、アニメ第一期の第二話・第三話です。
原作漫画では、第四話・第六話となっています。
是非、観て/読んでみてほしいです。
まとめ
お盆らしい空気を感じられたり、
お盆の名場面が出てくるアニメを紹介しました。
- 転スラ日記
- あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
- 3月のライオン
どれも心を洗われたり癒されたりする素晴らしい作品です。
「あの花」はお盆というか夏らしい作品なので、
お盆が明けてからも楽しめますし、
他の作品は、夏だけでなく他の季節感も楽しめます。
観たことない作品があれば、この機会にチェックしてみてはいかがでしょうか!
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