キングダムは古代中国の戦国時代を舞台にした壮大な物語です。
その主人公の信と親友・漂(ひょう)は、幼い頃から「天下の大将軍」を目指し剣の修行を続けてきました。
大きな夢を持って熱く生きる信や漂はとてもかっこいいですよね。
彼らがどのような将軍になることを夢見ていたのか、
また、具体的に目標とする人物はいたのか、気になるところではないでしょうか?
信や漂が尊敬していた将軍は、ちょっと意外な人物でした。
また、これについては原作と映画で違いが見られます。
ここでは、信・漂がリスペクトしていた将軍、その原作と実写映画での違いについて、見ていきましょう!
信と漂は幼い頃から「天下の大将軍」を夢見ていた
キングダムの物語は、主人公の信とその親友である漂が「天下の大将軍」を目指すところから始まります。
二人は幼い頃から日々その夢を語り合い、剣の修練を続けてきました。
初めは漠然として幼い夢だった
信と漂が将軍を目指したのは、戦災孤児で下僕の身分となっていた自分たちでも、
戦で武功をあげれば身分が高くなると考えたからでした。
わりと現実的な理由ですが、後に信が語っているように、
信と漂の夢は漠然としたものでした。
現実の将軍の仕事を理解してイメージしていたというよりは、
子どもらしい憧れや将来への期待が合わさってできたイメージを持っていた感じです。
でもだからこそ、単にお金持ちになったり立派な屋敷に住むというだけでなく、
強くなって偉大な武将になり、歴史に名を残したいという想いが生まれていったわけですね。
その憧れや理想のイメージがどんどんと膨らんでいった先に、
彼らがやがて志すようになる「天下の大将軍」があったのです。
蒙驁将軍の評判は信・漂も聞いていた
でも、そのような理想の未来のイメージというのは、
具体的に自分たちの先を進んでいる人物なしに描けるものなのでしょうか?
理想通りとは行かなくとも、せめて近いところまで行っている人物が実際にいなかったら、
いくら子ども時代の柔軟で豊かな想像力でも、「天下の大将軍」みたいな理想像を描くことなんてできない気もします。
実は、子ども時代の信と漂は、蒙驁将軍の戦での活躍について耳にする機会がありました。
キングダム作中では、戦であげた戦果について聞くたびに、自分たちもいつかは、と目を輝かせる信たちの姿が描かれています。
蒙驁将軍は実在した?
信たちが幼い頃から尊敬していたとなると、
蒙驁という人物が歴史上実在したかどうかについて気になってきますね。
蒙驁は歴史書(史記)にも名前が出てくる実在した将軍です。
しかも、結構、たくさんの戦果をあげている印象を受けます。
これなら信たちが尊敬するのも納得だな、という感じです。
さらに、息子や二人の孫も実在しており、史記に記述されています。
それぞれに歴史上で重要な足跡を残しており、
蒙驁と同じくキングダムにも登場し、活躍しています。
映画では王騎将軍が信の子どもの頃からの目標?
原作では信たちは子どもの頃から蒙驁将軍の名を知っていてリスペクトしていましたが、
実写映画版のキングダムでは、そのような描写はないようです。
その代わり、幼い頃の信は、王騎(おうき)将軍が大勢の兵を率いる姿を見ています。
これはまだ漂と出会う前の時点のことで、戦災孤児となった信が、
下僕となるために、漂も仕えている家に馬車で連れて行かれる道中での出来事でした。
王騎将軍はキングダムにおいて大将軍として描かれている人物で、
圧倒的な存在感やカリスマがあります。
幼い信も、憧れを抱いているようでした。
その後、漂に出会い、下僕の身分から剣によって道を開こうと修行をしていくことになりますが、
信の中では、幼き日に見た王騎将軍の姿と、漂とともに描いた目標としての大将軍が、
無意識のうちにリンクしていたかもしれませんね。
やがて王騎将軍に再会し、同じ戦場に身を置いたり語り合う中で、
王騎将軍は信にとっての標(みちしるべ)となっていきます。
このように見ていくと、映画版のキングダムシリーズにおいては、
王騎将軍は信にとって幼い頃からの目標・憧れだったと言えるのかもしれませんね。
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