「さかなクン」は芸能人ですが、魚類に関する知識がすごいですね。
魚類研究者、さらには、「名誉博士」や「客員教授」という肩書きもあります。
このサイトは、普段は主に鬼滅の刃を中心とした漫画・アニメの考察についての話題を扱っていますが、
真面目な話や勉強の話も好きなので、今回はさかなクンの情報をまとめてみたいと思います。
さなかクンの業績は?クニマス再発見!
さかなクンの業績としては、2010年のクニマス再発見があり、
かなり話題になったものと思います。
幻の魚となり、絶滅したとさえ思われたクニマスを、
再発見したのがさかなクンだったのです。
クニマスのイラストのためにヒメマスを探していた
発見のきっかけとなったのは、京都大学の中坊徹次教授という先生とさかなクンが、
クニマスのイラストを作成しようとしたことのようです。
(情報源によって若干、食い違いがあり、真相がはっきりしません。ここでは、中坊先生の論文を主要な情報源としています。)
最初は、昔捕まえられたクニマスの標本を元にイラスト作成しようとしたものの、
さかなクンの理解をより深めるために、
よく似た魚である「ヒメマス」を山梨県西湖から送ってもらい、
それを参考にイラストをつくろうとしました。
しかし、ヒメマスのはずだったこの魚が実はクニマスだったことが、
後に詳細な調査によって判明します。
鰓耙(さいは)と幽門垂という器官について、数を数えて過去に採取されたクニマスの標本と比較することで、この魚がクニマスだと結論づけられました。
さらには、これまでには、ヒメマスの亜種であると考えられていたクニマスが、
実は種として全く別物であることが、DNA検査によって明らかにされたのでした。
さかなクン自身の貢献は、山梨県西湖産の「ヒメマス」を入手したことで、
再発見のきっかけとなった、というものだと考えられます。
それだけでなく、電話で「ヒメマス」を採った人に問い合わせをしたりもしていますが。
ただし、情報源によっては、さかなクン自身が主体的に調査したようにも取れるので、もしかすると実際にはもっと大きな寄与をしたのかもしれません。
どちらであるにせよ、このような奇跡的な発見をしたのは、すごいことだと思います。
さかなクンの魚への情熱が引き起こした奇跡だったと思ってもいいのではないでしょうか。
さなかクンの論文も?北限記録更新!
クニマスの業績は論文になったのですが、さかなクンの名前は著者に載りませんでした。
ではさかなクンに論文がないかというとそんなことはなく、
別な業績で論文著者に名前を連ねています。
さかなクンの論文のタイトルや雑誌名は?
さかなクンは本名を宮澤正之といいます。
お父様は囲碁棋士とのことで、これもまた興味深い事実です。
論文誌名は、「水産大学校研究報告(The Journal of the Shimonoseki University of Fisheries)」で、
さかなクンたちの論文タイトルは「新潟県佐渡島より記録された北限のイガグリフグ Cyclichthys spilostylus」です。
さかなクンはその第5著者で、本名の宮澤正之の名で載っています。
所属は、客員准教授先の東京海洋大学産学・地域連携推進機構となっています。
イガグリフグの北限記録
論文の内容ですが、「イガグリフグ」という、
日本では採取が珍しい魚に関するものです。
これまでは富山湾でみつかった例があったのですが、
これが新潟県の佐渡島で採取され、これまでのイガグリフグの北限記録を更新したという内容です。
つまり、これまでみつかっていたよりも、さらに北の方で採れる魚だったということが発見された、ということになります。
最近では将棋の藤井聡太棋聖がよく話題になりますが、
記録更新というのはとても新鮮で心踊る出来事であり、
ここでもさかなクンの業績は非常にすごいものだ感心しますね。
まとめ
今回の内容は、さかなクンの業績についてでした。
クニマス発見の業績と、イガグリフグの業績について、
論文を参照しつつまとめてみました。
研究というと、なんとなく、理論をつくりあたり分析するというイメージになりがちですが、
シンプルに何か新らしいことを発見するというのは、すごいことだと思います。
ただ、このようなすごい発見は誰にでもできるわけではありません。
しかし、日常生活や漫画・アニメ考察など、たとえ自分が最初の発見者でないとしても、
何かに気づくという体験はできるものです。
そうした小さな発見を大切にしていると、充実した日々を送ることができるという点も、忘れずにいたいものです。
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